政府は16日、令和2年版水循環白書を閣議決定した。ダムや水門など河川施設の老朽化が加速しているとして、点検やメンテナンスの工夫で長持ちさせるなど、戦略的な維持管理が必要だと指摘している。
白書によると、国管理の河川施設は平成30年度末時点で約1万カ所。建設から50年以上が経過した施設は約4割だったが、令和20年度末には約8割に増加する見込みという。
高度経済成長期に集中的な整備が行われたためで、更新が重なるとコスト面で対応が難しくなるほか、大災害で損壊し長期間、機能が停止する恐れもある。
ダムなどのインフラは定期的な点検と補修により長寿命化できる。白書では、国土交通省がダムの点検に小型無人機ドローン、水中ロボットなどを活用していることを紹介している。