尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の領海外側にある接続水域で16日、中国海警局の船4隻が航行しているのを海上保安庁の巡視船が確認した。尖閣周辺で中国当局の船が確認されたのは4月14日から64日連続となり、平成24年9月の尖閣諸島国有化以降で最長の連続日数に並んだ。
これまでの最長は昨年4月12日~6月14日の64日連続。中国公船は今年に入って連日のように尖閣諸島に接近している。中国が発生源の新型コロナウイルスが世界各地に拡大した最中も続いた。
16日までの今年168日間で158日確認され、年間で過去最多だった昨年の282日を上回るペースとなっている。接近した公船の延べ数も16日時点で552隻に上り、同じく年間で過去最多だった昨年の1097隻を超える勢いだ。
16日時点の今年の領海への侵入は11日間(のべ40隻)で、昨年1年間の32日間(同126隻)と比べてペースは遅い。ただ、5月8日に領海に侵入した中国公船は日本漁船を追尾し、日本政府の抗議後の9~10日も領海内にとどまるなど悪質な行為が目立っている。