首相会見全文(7)ミサイル防衛「あるべき抑止力、新しい議論を」


 「私は首相になって7年以上が経過してまだ皆さんの願いを実現できない。断腸の思いであります。あらゆる手段を尽くして、状況は変化を今もしています。チャンスを捉え、果断に行動していきたいと思っております。トランプ米大統領からも、中国の習近平国家主席、あるいは韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領からも、私の考え方について北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長に伝えていただいておりますし、国際社会の理解も相当進んでおりますし、現在行っている対応も多くの国々に協力もしていただいています。何とか北朝鮮を動かしていきたい。水面下でもさまざまな対応をしているわけでありますが、今後も政権の最重要課題として、私の使命として取り組んでいく考えであります」

--地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備計画を停止し、「夏に向けて新しい戦略を議論して実行に移す」というが、新たな防衛力整備の指針「防衛計画の大綱」と「中期防衛力整備計画(中期防)」を見直すのか。第2次安倍政権発足から7年半がたつが、最近は給付金など政権運営の中でブレーキを踏む機会が多くなった。原因は

 「まずお答えいたしますが、ブレーキを踏む機会ということでありますが、今挙げられた、例えば給付金については、30万円の給付を大変困難な状況にある方に限定してお配りをするという対策を全ての国民の皆さまに10万円をお配りするという給付に変更をいたしました。それは、その変更をしたときに申し上げましたように、これはブレーキということではなくて、まさに30万円の決定をしたときとは状況が変わってきたということなんですね。あの緊急事態宣言を延長し、全国に拡大して延長しているという状況の中で、多くの皆さまが痛みを感じているという中において、お一人お一人に配ることが、これは正しい判断だと決定するに至ったわけでございます」

 「そしてまた、公務員の定年延長につきましては、多くの方々が反対しておられる中において公務員改革のようなものについては、国民的なコンセンサスも必要ですから。それは立ち止まって考えるべきだと考えました。今までも立ち止まって考えるべきものについては立ち止まって考えました。やるべきことについては果敢に進めてきたところであります」

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