中国版GPS「北斗」の最後の衛星打ち上げ成功 軍事・経済、宇宙で米国との競争激化

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中国独自のGPS「北斗」を構成する55基目の衛星を載せて打ち上げられるロケット=23日、中国四川省の西昌衛星発射センター(共同)

中国独自のGPS「北斗」を構成する55基目の衛星を載せて打ち上げられるロケット=23日、中国四川省の西昌衛星発射センター(共同)

 【北京=三塚聖平】中国版の衛星利用測位システム(GPS)「北斗」を構成する55基目で最後の衛星が23日午前、四川省の西昌衛星発射センターから打ち上げられた。国営新華社通信によると、衛星は予定の軌道への投入に成功した。

 米国に対抗した中国の独自開発GPSで、軍事や経済など幅広い分野で利用できるため、宇宙分野においても米中両国による競争が一段と激化しそうだ。

 当初は16日に打ち上げ予定だったが、国産の運搬用ロケット「長征3号B」に技術的な問題が見つかったため延期していた。中国版GPSは、位置を測定する精度がセンチメートル単位に高まるという。

 GPSは自動運転などハイテク産業の基盤であり、中国が独自のインフラを整えたことで米国との技術覇権をめぐる争いにも影響を与える。

 ミサイルや軍事用無人機(ドローン)の誘導といった軍事面でも利用されるため、米国の警戒を招く可能性がある。

 中国紙・新京報(電子版)は「国家安全を守る際、多くの武器や設備の誘導は測位衛星と切り離すことができない」と自前システムを持つ軍事的な意義を強調した。

 中国は、1994年に「北斗」の開発計画を始めており、2000年には最初の衛星打ち上げに成功した。その後も打ち上げを重ね、18年からは全世界を対象に位置情報の提供を行っている。

 中国の巨大経済圏構想「一帯一路」の沿線国など、海外でも中国版GPSを採用する国が増えているという。

 中国の習近平指導部は、30年までに米国やロシアと並ぶ「宇宙強国」となることを標榜(ひょうぼう)している。経済分野などに続いて、宇宙空間での権益確保を狙っている。

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