東京都府中市発注の公園拡張工事などをめぐり、市議を通じて入札の最低制限価格を業者に漏らしたとして、東京地検立川支部は23日、官製談合防止法違反の罪で、市都市整備部参事の塚田雅司容疑者(56)=府中市=を起訴した。価格情報を基に落札したとして、公競売入札妨害の罪で市議2人と市内の土木業者ら3人も起訴した。
府中市は「職員の処分については厳正に対処していく」とコメントした。市議は村木茂容疑者(73)と臼井克寿容疑者(44)で、いずれも23日に辞職願を市議会に提出した。
起訴状によると、塚田被告は昨年8月に入札を実施した公園拡張工事と9月入札の道路工事を巡り、村木、臼井両被告を通じて業者に情報を漏らした。村木、臼井両被告らは、情報の漏えいを受けて工事を業者に落札させたとしている。