トランプ氏、銅像引き倒しに厳罰の大統領令 司法省は過激派対策の専門チーム設立

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トランプ大統領(AP=共同)

トランプ大統領(AP=共同)

 【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米大統領は26日、白人警官による黒人暴行死事件への抗議として全米各地にある歴史的な像や記念碑が次々と引き倒されている問題で、実行犯に厳罰を科すことなどをうたった大統領令に署名した。

 大統領令は、歴史的な記念碑や銅像、政府の施設を破壊した者に対し、現行法が定める枠内で厳しく処断する方針を示したほか、一連の破壊行為を防止できなかった州政府や自治体、市警などの法執行機関に対する連邦政府の補助金を停止するとした。

 記念碑や像の引き倒しをめぐっては、奴隷制を支持した南部連合政府に連なる人物だけでなく、南北戦争で北軍総司令官を務めたグラント元大統領についても、過去に奴隷を所有した記録があるとして像が引き倒されるなど、対象が拡大し続けている。

 一方、バー司法長官は26日、抗議デモの裏で極左や極右の過激勢力が暴力行為を扇動しているとの認識に立ち、司法省内に反政府過激派対策の専門チームを設置するよう指示した。

 対策チームは特に、無政府主義を奉じる極左勢力「アンティーファ(ANTIFA)」と、米国で内戦を起こすことを画策しているとされる極右運動「ブーガルー」を重点対象に、動向を監視し当局間の情報共有を進めるとしている。

 レイ連邦捜査局(FBI)長官はFOXニュースの番組で、略奪や破壊行為は「違法であり、阻止しなくてはならない」と明言した上で、一連の暴動で破壊行為に加担した数百人に対する刑事捜査を進めていることを明らかにした。

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