あおり運転の厳罰化を盛り込んだ改正道交法が30日、施行された。罰則は最高で5年以下の懲役または100万円以下の罰金、免許は即取り消しで再取得できない欠格期間は最大3年。7月2日には危険運転の適用範囲を拡大した改正自動車運転処罰法も施行される。2つの法律で、悲惨な事故が相次いだあおり運転の抑止が期待される。
改正道交法では、あおり運転を「妨害運転」と規定し、他の車の通行を妨げる目的での逆走、急ブレーキ、車間距離不保持、急な車線変更、左からの追い越し、ハイビーム、執拗(しつよう)なクラクション、幅寄せ・蛇行、高速道路上の低速走行、高速上の駐停車の10行為を対象とした。
警察庁幹部によると、立件には「通行を妨害する意思」の立証が不可欠で、警察はドライブレコーダーなどの客観的な証拠の収集、関係者の供述による裏付け捜査を強化。ヘリコプターがパトカーと追跡する捜査手法も取り入れる方針だ。