SMBC日興証券の近藤雄一郎社長は29日までに産経新聞のインタビューに応じ、個人営業部門と富裕層向けプライベートバンキング部門の資産導入額(預かり資産の増加額)について、令和4年度までの3カ年の中期経営計画で2兆1500億円に増やす計画を明らかにした。前中計で法人部門も含めた2兆1千億円から上積みする。
富裕層向けビジネスでは、三井住友銀行やSMBC信託銀行との連携を強化。近藤氏は「旧四大証券の一角として磨いてきたノウハウを生かし、当社が主導的な役割を担っていきたい」と述べた。
個人向けビジネスでは、3月下旬にNTTドコモと提携。投資情報メディア「日興フロッギー」を通じた株式投資に、ドコモの共通ポイント「dポイント」を使えるようになった。
近藤氏は「NTTドコモというプラットフォーマーと一緒に資産形成層を取り込みたい」と語った。フロッギー経由のネット取引の口座開設数は7倍に増えたという。
働き方改革も加速する。固定席を廃止する「フリーアドレス」制を今年度下期から本社の一部部署に導入する。