【シネマプレビュー】「レイニーデイ・イン・ニューヨーク」





Photography by Jessica Miglio (c)2019 Gravier Productions, Inc.

 大学生のカップル、ギャツビーとアシュレーは、ニューヨークでロマンチックな週末を過ごす予定だった。生粋のニューヨーカーのギャツビーはアリゾナ出身のアシュレーを喜ばせようと、すてきなデートプランを用意するが、計画は晴れた日の夕立のように瞬く間に狂い始める…。

 監督と脚本はウディ・アレン、御年84歳。名匠の最新作ゆえにラブストーリー以上の何かを期待してしまうが、あくまでも雨のNYを舞台にしたロマンチック・ラブコメディーとして素直に楽しんだほうがいい。

 撮影監督は、「地獄の黙示録」「レッズ」「ラストエンペラー」でアカデミー賞撮影賞に輝き、“光と影の魔術師”と呼ばれるビットリオ・ストラーロ、80歳。ギャツビーとアシュレーの性格の違いを、照明やカメラワークで表現しているところはさすが。

 セントラル・パークやメトロポリタン美術館、カーライルといった老舗ホテルなどNYの顔も次々と登場し、まるでNYを旅しているような気分を味わえる“特典”付きだ。

 3日から東京・新宿ピカデリー、大阪ステーションシティシネマなどで全国公開。1時間32分。(啓)

★★★☆

 (★5傑作 4見応え十分 3楽しめる 2惜しい 1がっかり ☆は半分)



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