私大支援事業で便宜を図る見返りに、息子を東京医科大に合格させてもらったとして、受託収賄罪に問われた元文部科学省科学技術・学術政策局長の佐野太被告(60)は6日、東京地裁(西野吾一裁判長)の初公判で起訴内容を否認し、弁護人は無罪を主張した。
贈賄罪に問われた東京医科大の前理事長臼井正彦被告(79)と前学長鈴木衛被告(71)、受託収賄ほう助罪に問われた元医療コンサルティング会社役員谷口浩司被告(49)の3人も起訴内容を否認した。
起訴状によると、佐野被告は文科省の大臣官房長だった平成29年5月、臼井被告から「私立大学研究ブランディング事業」の対象校に選ばれるよう事業計画書の書き方の助言を依頼され、その謝礼と知りながら、30年2月実施の入試で息子を東京医科大に合格させてもらったとしている。