【ワシントン=黒瀬悦成】11月の米大統領選で再選を目指すトランプ大統領の陣営は10日、東部ニューハンプシャー州ポーツマスで予定していた11日の大規模選挙集会を延期すると発表した。「熱帯低気圧による悪天候が予想されるため」としている。ホワイトハウスのマクナニー報道官は記者団に「1、2週間後」をめどに新たな日程を設定するとの見通しを示した。
トランプ氏は先月下旬、新型コロナウイルス危機を受けて約3カ月半にわたり中止していた大規模集会を南部オクラホマ州タルサで再開させたが参加人数が伸びず、約1万9000人を収容可能な屋内施設は空席が目立った。
タルサに続く11日の選挙集会を延期したのは、悪天候をおして集会を決行し、前回の二の舞となるのを避けた可能性がある。
ニューハンプシャー州は4人の大統領選挙人を抱え、2016年の前回大統領選ではトランプ氏が小差で落とした。劣勢が伝えられる同氏としては、少しでも勝機がある州でのテコ入れを図り、再選の可能性を広げたい考えだ。