神奈川県で新型コロナウイルスの感染者が新たに計34人確認されたことを11日、各自治体が発表した。このうち川崎市の70代女性は、死亡後の検査で陽性と判明した。内訳は横浜市12人▽川崎市9人▽相模原市3人▽藤沢市1人▽横須賀市3人▽その他県域が6人。緊急事態宣言解除後の感染者数としては、最多となった。
横浜市では20~70代の男女12人の感染が確認され、8人の感染経路が分かっていない。感染者の中には都内の警察署に勤務する30代の男性警察官のほか、横浜市内の病院に勤務する30代の女性医師や20代の男性看護師、都内の接待を伴う店で働く20代のホステスがいた。
川崎市では9人の感染が確認され、このうち70代の無職女性は死亡後の遺伝子検査で感染が確認された。女性は今月3日に嘔吐(おうと)などの症状が出て、5日に医療機関に救急搬送された。その後、容体が悪化し、10日に別の医療機関に救急搬送されたが、同日、死亡が確認された。感染経路はわかっていない。
相模原市で確認されたのは、30~40代の男女3人。このうち、30代のアルバイトの女性は先月30日に、東京・新宿の劇場を訪れていた。この劇場では、これまでに出演者や観客など10人以上の感染者が出ているという。
県の発表では、平塚市や大和市、箱根町などの20~60代の男女6人の感染が確認された。このうち5人は濃厚接触者で、すでにそれぞれの親族や職場の同僚、知人などが感染していた。
藤沢市で確認されたのは20代の女性会社員で、市外の陽性者と接触があったという。横須賀市では、20~50代の男女3人の感染を確認し、このうち20代女性は大学生だった。感染経路は不明で、大学の授業はオンラインで行われていたため、通学はしていなかったという。