民主党のＮＹ市長、米連邦政府の治安要員派遣に反発　シカゴ市長は「重大な懸念」

　米東部ニューヨーク市のデブラシオ市長（民主党）は２１日の記者会見で、トランプ大統領（共和党）が連邦政府の治安要員を同市などに派遣する考えを示したことに対し「逆効果だ」と批判、強行すれば法廷闘争を辞さない考えを示した。自治体の領域を侵す行為で「憲法が保障した権利を否定するものだ」と述べた。

　デブラシオ氏は要員が派遣された西部オレゴン州ポートランドで「状況は悪化しており（派遣は）茶番だ」と指摘した。

　ＡＰ通信によると、国土安全保障省は銃撃事件が多発している中西部イリノイ州シカゴに約１５０人の要員派遣を準備している。少なくとも２カ月はとどまる見通し。同市のライトフット市長（民主党）は「重大な懸念」を表明している。

　トランプ氏は２０日、ニューヨークなどで反人種差別のデモ隊と警官隊が衝突していることについて、民主党の市長らが「職務を全うできていない」と非難、連邦政府の要員派遣方針を示した。（共同）