東日本大震災の津波で被災した三陸沿岸を代表する景勝地・浄土ケ浜(岩手県宮古市)の遊覧船が、事業悪化を理由に来年1月11日で運航を終了することが分かった。運航する「岩手県北自動車」(盛岡市)が22日、発表した。
「みやこ浄土ケ浜遊覧船」は昭和37年に開業。船上でのウミネコの餌付け体験などで観光客の人気を集めた。震災で3隻のうち2隻は津波で被災し廃船に追い込まれたが、残った1隻で震災から約4カ月後に運航を再開していた。
同社によると、団体旅行の減少などで震災前からの事業悪化に歯止めがかからず、船の老朽化や乗組員の高齢化で運航の継続も難しくなったことから終了を決めた。