10月22日、立憲民主党の小西洋之参院議員は自身のX(旧Twitter)を更新し、政治系YouTubeチャンネルでの出来事について言及した。投稿では「私の音喜多氏に失礼すぎないかという問題提起と『石丸構文は私には通用しない。議論しましょう。』という再三の呼び掛けにも逃げ回るだけでした」と綴られており、前「再生の道」代表の石丸伸二氏との間で激しいやり取りがあったことが示唆された。この二人の政治家による口論は、SNS上で大きな反響を呼んでいる。
政治系YouTube番組で激論を交わす石丸伸二氏と小西洋之氏(小西氏の写真はX投稿より)
発端は音喜多氏へのキャリアアドバイスか
政治部記者によると、この口論は10月21日に配信された政治系YouTubeチャンネル「ReHacQ-リハック-」の生配信中に発生した。石丸氏はリモート出演、小西氏はスタジオ出演という形で番組に参加していた。議論の発端は、石丸氏が同番組に出演していた音喜多駿元参議院議員に対し、突然キャリアに関するアドバイスを始めたことだった。
石丸氏は「国会議員やめましょう、目指すの。(中略)都議会議員で無双すればいいじゃないですか。どこにも所属せず無所属で」と音喜多氏に語りかけた。これに対し、小西議員は「全員落選させている党首が何言ってんだよ」と横やりを入れた。石丸氏は「横から悪口を言うのは品が悪いのでやめた方がいいですよ」と不快感を露わにし、「議論は構わないですけど、意味が分からないことをかぶせてくる人、本当に苦手なんですよ。時間の無駄に感じるんで。もしこれをこの先、続けるのであれば、僕やめます。出ないです」と、番組途中での離脱を示唆する姿勢を見せた。
「石丸構文」と「ポピュリズム」を巡る小西氏の主張
この一連のやり取りを受け、小西氏はXで自身の考えを表明した。「石丸氏の他者への誹謗中傷や、『石丸構文』といったポピュリズムの政治姿勢は、いつか日本の民主主義のために徹底的に対峙しなければならないと考えていました」と投稿し、石丸氏の言動を厳しく批判。特定の話し方や論調がポピュリズム(大衆迎合主義)的であると指摘し、民主主義の健全な発展のためには、このような姿勢と向き合う必要があるとの認識を示した。
ネット上の反応と世論の分裂
小西氏の投稿に対し、ネット上では様々な意見が飛び交い、世論は大きく二分された。肯定的な意見としては、「生まれて初めてコニタンがカッコよく見えたよ」「いやマジでお見事 愉快痛快でした」など、小西氏の毅然とした態度を評価する声が上がった。
一方で、批判的な意見も少なくない。「単に自分の性格の悪さを露呈しているだけ、これで悦に浸っているのだからあきれる」「国会議員の氏名(使命)って石丸さんを論破することなのですか?」「動画については、賛否あると思うから置いておくとして、ツイートの内容がイタすぎる……」といった指摘があり、小西氏の姿勢やSNSでの発信内容に対する疑問が呈された。この反応は、政治家が公の場でどのような議論を行うべきかという問題提起にも繋がっている。
ひろゆき氏の仲裁と議論の本質
最終的に、この口論は同番組に出演していた実業家の西村ひろゆき氏の仲裁によって収束した。ひろゆき氏は「高市総裁について話をする番組なので、それ以外の話は別の機会にしましょう」と述べ、本来の番組テーマへと議論を軌道修正した。
政治部記者も指摘するように、石丸氏が音喜多氏へのアドバイスを始め、小西氏が「石丸構文」を論破しようとしたことは、いずれも番組の趣旨とは異なる私的な感情や目的を持ち込んだ行為であった。結果として、視聴者からは「どっちもどっちだと感じる」という声も聞かれ、公共の議論の場における政治家の姿勢が改めて問われる形となった。初の女性首相が誕生する可能性も議論される中で、建設的で本質的な議論が求められていると言えるだろう。
掲載元: Yahoo!ニュース
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