新型コロナウイルスの感染が拡大した今年3~4月、埼玉県内の家庭から出た生活系ごみが大幅に増加したことが県の調査で分かった。3月は前年同月比9・5%増の約14万1000トン、4月は5・2%増の約14万8000トンだった。外出自粛の広がりやテレワークの浸透が影響したとみられる。
県の担当者は、老朽化が進むごみ処理施設があることを念頭に「ごみ処理能力には限界がある。感染拡大を機に『ごみを出さないライフスタイル』を習慣づけてほしい」と話している。
生活系ごみの内訳をみると、3月はベッドなどの粗大ごみが18・8%増の約4000トン、びんや缶などの資源ごみが10・9%増の約1万8000トンで、増加が際立った。4月は傘や茶碗(ちゃわん)などの不燃ごみが大きく増え、23・9%増の約9000トンだった。
家庭で飲み物を口にしたり片付けをしたりする機会が増え、ごみの量が増えた可能性が高いという。
一方、オフィスから出た事業系ごみは3月が2・1%減の約4万1000トン、4月が19・6%減の約3万5000トンだった。休業要請などの影響で営業を自粛する事業者が増え、事業活動が縮小したことが主因とみられる。