加藤勝信官房長官は12日の記者会見で、日本学術会議の会員候補の任命拒否を巡り、菅義偉首相が学術会議側から政府に提出された105人の推薦名簿を詳しく見ずに、99人を任命する決裁をしたと説明した。6人の任命拒否の違法性を問われると「適法に行われたと承知している」と反論した。
任命手続きの不透明さが浮き彫りになった形で、野党は任命拒否の理由とともに政府に明確な説明を求めるとみられる。
首相は9日のインタビューで「推薦段階の名簿は見ていない」と言及。加藤氏は「推薦名簿は参考資料として添付されているが、参考資料までは詳しく見ていなかったということだ」と説明した。