ドイツの少女像設置問題で、韓国人元慰安婦の李容洙(イ・ヨンス)さん(91)は14日、ソウル市内の国会議事堂前で記者会見し、「ドイツは誤った歴史を正す先頭に立ってきた国だ。少女像撤去は絶対にあってはならない」と撤去反対を表明した。会見には、寄付金流用問題で対立している「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」(正義連)の李娜栄(イ・ナヨン)理事長も同席した。
李さんは、元従軍慰安婦のオランダ人女性で後にオーストラリアに移住したジャン・ラフ・オハーンさん(2019年8月に96歳で死去)と07年に米下院で証言した時の思い出を振り返り、「被害者は韓国だけではなく、オランダにもいる。私たちは(米下院で)手を握って一緒に訴えた」と述べ、慰安婦問題は国際的な課題であることを強調した。
李さんは今年5月に正義連の寄付金流用問題を告発し、毎週水曜日に在韓日本大使館前で続く抗議集会の運営方式を批判。その後、正義連とは別に活動してきたが、この日初めて李理事長と一緒に報道陣の前に現れた。
正義連との和解について問われた李さんは「(記者会見で)言いたいことはすべて言った」と述べ、回答を避けた。【ソウル堀山明子】