インターネット上の誹謗中傷は、大人の世界にかぎった話ではない。子どもが加害者や被害者になることもある。
発信者特定までの流れ
埼玉県川口市の中学校でいじめに遭い、不登校になった元男子生徒(18歳)の場合、匿名掲示板で3000件をこえる誹謗中傷の書き込みをされた。
特に悪質な4件の書き込みについて発信者情報開示請求をおこない、投稿者3人を特定。2人は元同級生、残る1人は元同級生の父親だったという。その後、3人と和解している。
事件を担当した荒生祐樹弁護士は、相談があった2018年から誹謗中傷をめぐる状況は変わっておらず、子どもが当事者となるケースは今も少なくないという。
「中傷する側の意識を変えるためのアプローチが必要なのではないか」と指摘する荒生弁護士に、詳しく話を聞いた。(編集部・吉田緑)