菅首相は16日、日本学術会議の梶田隆章会長と首相官邸で就任後初めて会談した。梶田氏は、前会長時代の学術会議が推薦した会員候補105人のうち、首相が6人の任命を拒否した理由の説明や、6人の任命を求める要望書を首相に提出した。
会談は梶田氏が要請し、約15分間行われた。会談後、首相は「学術会議が国の予算を投じる機関として、国民に理解をされる存在であるべきだ」と、梶田氏に指摘したことを記者団に明らかにした。首相によると、梶田氏は「今後の学術会議のあり方を政府と共に未来志向で考えていきたい」と応じ、井上科学技術相と学術会議の役割を検討していくことで合意したという。
梶田氏は記者団に「学術会議としても発信力が今まで弱かったことについては、しっかりと改革していきたいと申し上げた」と説明した。任命拒否の理由に関しては、「今日は回答を求めてという趣旨ではないので、特にそこについて明確なことはなかった」と語った。