今年7月15日午前、ソウル蘆原区(ノウォング)の中溪近隣公園で開かれた2020蘆原区雇用博覧会で市民が参加会社リストを確認している。 ウ・サンジョ記者
国家債務増加ペースが速く、4年後には赤字性債務が900兆ウォン(約827億円)に達するという報告書を国策研究機関が発表した。国債の格付けに悪影響を及ぼすという警告が出ている。
財政当局によると、租税財政研究院のキム・ウヒョン副研究委員は財政フォーラム9月号「2021年予算案および2020-24年国家財政運用計画」評価報告書でこのように分析した。報告書は新型コロナ感染拡大による非常状況であることに言及しながらも、「2020-24年国家財政運用計画に反映された経常国内総生産(GDP)に対する国家債務の持続的増加は、現在の特殊な環境を勘案しても速すぎる」と指摘した。
キム副研究委員は報告書で、租税などを通じて償還すべき赤字性債務が急増しているという点を問題点と見なした。債務の内容が良くないと説明しながらだ。
2020-24年の国家財政運用計画によると、2024年の赤字性債務予想額は899兆5000億ウォン。2020年の予想額(506兆9000億ウォン)と比べ4年間で77.5%急増する見通しだ。新型コロナの影響で雇用および社会安全網の拡充、所得分配の改善などのため財政支出は増えるが、歳入は減るからだ。
キム副研究委員は「高齢化・社会安全網拡充で義務支出が増加傾向にあり、裁量支出の強い構造調整がなければ次世代の財政運用幅がそれだけ減る」と警告した。
また「国家債務が約30%増えれば(格付け会社が)国債の格付けを1段階引き下げるだろう」とし「特に国家債務の増加ペースが速い場合、格付けに対するマイナスの影響がさらに強まる」と分析した。国家債務が急増すれば韓国の格付けや格付け見通しが下がるということだ。
キム副研究委員は「新型コロナへの短期的な対応と共に韓国版ニューディール推進による中期財政支出で財政健全性悪化の懸念が強まっている」とし「予算事業をより慎重に設計して検討する必要がある」と助言した。