ポスコの崔正友(チェ・ジョンウ)会長が27日、WSD「鉄鋼産業戦略」カンファレンスで演説している。 [写真=ポスコ]
ポスコが「世界最高鉄鋼企業」のタイトルを守った。
ポスコは28日、グローバル鉄鋼分析機関「ワールド・スチール・ダイナミクス(WSD)」が選定する「世界で最も競争力がある鉄鋼企業」で11年連続トップになったと明らかにした。
WSDは毎年、最高の鉄鋼企業を選定して「鉄鋼産業戦略(Steel Success Strategies)」カンファレンスを開く。毎年、米ニューヨークで開催されるが、今年は新型コロナウイルス感染拡大のためオンラインで進行された。
ポスコは「新型コロナにもかかわらず、世界最高水準の技術力とコスト削減努力が認められ、総合1位になった」とし「豪州ロイヒル鉄鉱石プロジェクト投資で原料寡占化の危機に対応した点、企業市民経営理念の実践を通じて安全・環境部門の成果を出した点が高く評価された」と説明した。2位はニューコア(米国)、3位はセベルスターリ(ロシア)だった。
ポスコの崔正友(チェ・ジョンウ)会長は27日(米国時間)、オンラインに行われた鉄鋼産業戦略カンファレンスで演説した。「ポスト・コロナ・メガトレンドと鉄鋼産業」というテーマで25分間ほど英語で演説した崔会長は、未来の鉄鋼産業はニューモビリティーをはじめ、都市化・デジタル・脱炭素・脱グローバル化時代に対応する必要があると強調した。
崔会長はエコカーなど自動車産業のパラダイム変化に沿った鉄鋼業界の対応策として、超軽量高強度車体と素材の開発に積極的に取り組んでいく考えを示した。続いて、都市化で建設用鋼材の需要が着実に増え、粒子状物質に対応した建築が増加すると予想した。このため環境にやさしい高性能鋼材の開発が必要だと強調した。
また、炭素中立のためにグローバル鉄鋼業界を対象に「グリーン・スチール・イニシアチブ」の推進を提案した。環境にやさしい鉄鋼製品を生産するために主要鉄鋼企業が共同でプロジェクトを準備するというのが骨子だ。崔会長は「工程上やむを得ず発生する二酸化炭素と鉄鋼工程の副産物を多様に活用する案を用意しなければいけない」とし「長期的に水素を基盤とする脱炭素化が実現されるべき」と語った。
最近、ポスコはニューモビリティー時代を迎え、二次電池素材産業と複合素材の多様な活用など未来の新成長事業に集中している。プレミアム鋼材統合ブランド「イノビルト」と世界経済フォーラムで「世界のライトハウス(灯台)工場」に選定された「ポスコ型スマートファクトリー」がその事例だ。
ポスコは7-9月期、鉄鋼部門の営業利益が2619億ウォン(約240億円)と、黒字転換した。4-6月期には初めて赤字を出した。