(CNN) 米大統領選と同時に行われた上院選では、共和党候補が各地で激戦を制し、民主党による過半数奪還の可能性は狭まっている。
民主党は当初、トランプ大統領の不人気ぶりが追い風となり、過半数奪還への道が開けると予想。トランプ氏の新型コロナウイルス対応のまずさや、分断をあおる日々の言動もあり、有権者から上院奪還への支持が得られるだろうと見ていた。
だが、ふたを開けてみると、トランプ氏と共和党の上院議員がモンタナからサウスカロライナに至る地盤州を制する結果となった。メーン州ではトランプ氏は苦戦したものの、共和党のスーザン・コリンズ上院議員が勝利。4期を務めた比較的穏健なコリンズ氏が同州と独特な絆を築いていることが証明された。
上院民主党はここ6年間にわたって少数党にとどまってきた。複数の州で突破口が開けない限り、今回も少数党にとどまるとみられる。
これまで、両党とも現職を破る場面があった。トランプ氏が圧勝したアラバマ州では、民主党現職のダグ・ジョーンズ上院議員が元アメフト監督のトミー・ダバビル氏に敗れた。一方、バイデン氏が制したコロラド州では、民主党のジョン・ヒッケンルーパー前知事が共和党現職のコリー・ガードナー上院議員を破っている。
この2議席は差し引きでゼロになることから、上院の行方を決めるのは、アリゾナ、ノースカロライナ、ジョージアの各州で行われた4つの選挙になりそうだ。