弁当店で丸刈り強要された女性従業員「命令は絶対だった」…別の女性「私は奴隷だった」


 勤務していた弁当店で女性従業員2人に対し、丸刈りにするなどの暴行を繰り返したとして、傷害や強要などの罪に問われた店長の中條久美子(53)、娘で店員の河野裕子(35)両被告の論告が6日、高松地裁であった。検察側は「長期間日常的に暴行しており、非道で悪質」として、いずれも懲役3年を求刑。弁護側は執行猶予付き判決を求め、結審した。判決は26日。

 起訴状では、両被告は共謀し、4~5月、5回にわたって20歳代の女性従業員の髪を丸刈りにしたとされる。また、河野被告はこの女性に5回、顔をドライバーでそぐ自傷行為をさせたり鼻にピアス穴を開けたりし、中條被告は50歳代の女性従業員から、やけどの治療費名目で100万円を詐取したなどとされる。

 検察側は論告で「被害者の人権を無視した犯行。支配下に置き、言いなりにしていた」と指摘。また、被害者の意見陳述として、弁護士が書面を代読した。50歳代の女性は「狭い密室の店内で、私はストレス発散のためのおもちゃ、奴隷だった」と陳述。20歳代の女性は「河野被告には世話になっており、命令は絶対だった。警察に知られたらもっとひどいことになると思っていた」と述べ、いずれも厳罰を希望した。

 一方、弁護側はいずれも「反省している」と主張。最終意見陳述で河野被告は「被害者に恐怖心を与え、罪の重さを感じている」、中條被告は「毎日罪悪感と後悔の気持ちでいっぱいです」とそれぞれ声を震わせ、謝罪した。



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