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米大統領選で敗北が確実となったトランプ大統領は9日、エスパー国防長官を同日付で解任し、国家テロ対策センターのミラー所長を長官代行に充てるとツイッターで発表した。エスパー氏は、黒人差別撤廃を求めるデモ隊の鎮圧に正規軍を投入しようとしたトランプ氏の意向に反対し、両氏の確執が深まっていた。
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トランプ氏はツイッターで「（エスパー氏の）任期は終わった」と表明。「彼の奉仕に感謝する」と表向きは、対立色を抑えた。
今年5月に中西部ミネソタ州で黒人男性が白人警察官の暴力により死亡した事件の後、全米各地で黒人差別の撤廃や警察による暴力を批判する抗議集会が開かれた。一部が暴徒化したことを受け、トランプ氏は、「法と秩序」を守ると宣言し、暴力的デモを排除する姿勢を強調。知事が招集する州兵だけではなく、治安の維持のため正規軍を各地に投入する考えを示していた。だが、陸軍出身でもあるエスパー氏は「米軍が米国市民に銃を向けるような事態はあってはならない」と反対し、トランプ氏が激怒した経緯がある。
国防長官代行に就任したミラー氏も陸軍出身。国防次官補代理（特殊作戦・テロ対策）などを経て、今年8月に国家テロ対策センター所長に就任した。【ワシントン古本陽荘】
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