露わになった菅首相の強権体質 法治国家から「人治国家」へ変容の危機


露わになった菅首相の強権体質 法治国家から「人治国家」へ変容の危機

 「総合的、俯瞰(ふかん)的」は、とうとう流行語大賞の候補になってしまった。5日に発表された「2020ユーキャン新語・流行語大賞」ノミネート30語。9月の内閣発足からわずか2カ月で流行語をノミネートさせたのは、ある意味大したものかもしれない。だが、少なくとも菅政権を表す言葉が「国民のために働く内閣」でも「デジタル庁」でもなく、日本学術会議の新会員候補の任命拒否問題だったことは、実に興味深い。傍若無人な権力行使をする強権体質と、一方で国会答弁のふがいなさが、菅首相のイメージとして早々に定着した、ということなのだろう。「学問の自由への侵害」というこの問題の本質は、すでに多くの論考があるのでそちらにお任せしたい。ここでは菅政権の権力行使のありようについて見てみたいと思う。(ジャーナリスト=尾中香尚里)

 「傍若無人な権力行使」とは、分かりやすく言えば「法に基づいて権力を抑制的に使う」たしなみを持たない、ということだ。首相なら当然持っているべきこうしたたしなみを、菅首相はほとんど持っていない。逆に「国民の負託を得て首相の座についた者が、権力を誰に縛られることなく自由に使うことがなぜできないのか」と首をかしげているようにすら感じられる。



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