【ワシントン時事】トランプ米大統領は13日、ホワイトハウスで新型コロナウイルス対策について記者発表を行った。
トランプ氏が公の場で発言するのは約1週間ぶりで、大統領選で7日に民主党のバイデン前副大統領が勝利宣言して以降で初。次期政権を誰が担うかについて「そのうち分かる」と述べて含みを持たせたが、選挙結果には言及せず、質問も受け付けなかった。
トランプ氏は記者発表で、米国内の新型コロナ感染者が急増する中でも「私の政権で全国規模のロックダウン(都市封鎖)はやらない。必要ない」と述べ、経済活動再開を進める考えを強調。「望むらくは、今後どうなろうとも」と次期政権について言及しかけた後、「次の政権が(トランプ政権とバイデン政権の)どちらになるか、誰に分かる」と言葉を濁した。
米各メディアは13日、大統領選について、全50州と首都ワシントンすべてで決着がつき、バイデン氏が獲得選挙人数をさらに伸ばしたと報道。トランプ氏は敗北受け入れを拒み、一部州で結果確定の差し止めなどを求め訴訟を起こしている。
トランプ氏は記者発表で、ニューヨーク州のクオモ知事がコロナワクチンの性急な認可に疑義を呈したことを踏まえ「(ワクチンを)受け取る準備ができたと知事が伝達してくるまで、ニューヨーク州に配布することはできない」と語った。トランプ政権の新型コロナ対策にしばしば異論を唱えたクオモ氏に、意趣返しをした格好だ。
記者発表に同席した政権幹部は、12月中に2000万人分、それ以降は1カ月当たり2500万~3000万人分のワクチンを確保する計画だと説明した。