千葉県松戸市の住宅街で18日未明、発砲とみられる事件が起きた。弾痕のようなものは10カ所程度あった。千葉県警は暴力団関係者が関与している可能性があるとみている。同市では3年前にも発砲事件が4件発生しており、今回も暴力団同士の抗争であれば、事件がさらに続く懸念もある。県警は警戒を強めるとともに、同日付で松戸署に50人体制の特別捜査班を設置し、犯人の行方を追っている。
18日午前3時35分ごろ、松戸市胡録台のマンションの近隣住民から「5、6回パンパンと乾いた音がした」と110番通報があり、駆け付けた松戸署員が一室のドアに銃弾が撃ち込まれたような痕跡を複数見つけた。けが人はいなかった。
県警によると、銃弾が撃ち込まれたのは5階建てマンションの一室で、無職の男性(73)が所有する部屋。男性や家族は、同マンションの別の部屋におり無事だった。事件当時、銃弾が撃ち込まれた部屋は無人だった。入り口はオートロックになっているが、外階段もあり、侵入経路を調べている。
現場は、JR松戸駅から東に約800メートルのマンションや民家が並ぶ住宅街で、近隣には複数の小中学校がある。平成29年5~6月にかけて暴力団関係者による発砲事件が発生した場所からも近い。
県警薬物銃器対策課によると、25年から今年10月末までに千葉県内で発生した発砲事件は5件で、うち4件は29年に松戸市内で起きた。また、今年1~10月に県警が押収した拳銃は12丁だった。