鬼滅ファン、「恋の聖地」でコスプレ全開…和歌山の「甘露寺」


 鬼滅の刃は、鬼にされた妹を人間に戻すため、主人公・竈門(かまど)炭治郎(たんじろう)が「鬼殺隊」に入って鬼と戦う物語。個性的な隊員が多数登場し、幹部の「恋柱」と呼ばれる女性剣士「甘露寺蜜璃(みつり)」は愛嬌(あいきょう)あるキャラクターで人気が高い。

 紀の川市の甘露寺は創建約360年の小さな寺。以前は観光客が訪れることはほとんどなかったが、鬼滅ブームに着目した市が10月に特設サイトを開設して、寺周辺を「恋の聖地」としてPRしたところ、多い日で1日200人のファンが訪れるようになったという。

 市は撮影スポットにと、寺の了承を得て本堂の雨戸を蜜璃の髪色と同じ桜色のものに入れ替え、キャラクターに扮(ふん)するコスプレを楽しむファンのため、寺近くに更衣室を用意。寺側も同じ桜色の御朱印を新たに作った。

 鬼滅の刃に関しては、竈門炭治郎にちなんで福岡県筑後市の「溝口竈門神社」や同県太宰府市の「宝満宮竈門神社」など全国各地に「聖地」が誕生し、地域おこしに一役買っている。

 甘露寺の桜色の雨戸は12月13日までの予定で、紀の川市の担当者は「末永く恋の聖地として根付かせたい」と期待を込めている。



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