[ワシントン 30日 ロイター] – トランプ米大統領の新型コロナウイルス対策顧問を務めるスコット・アトラス医師が辞任した。ホワイトハウスの当局者が30日に発表した。
アトラス医師は、新型コロナの感染防止策としてのマスク着用の重要性を否定する発言を繰り返しており、今月には、感染を抑制する上でロックダウン(都市封鎖)は「壮大な失敗」と主張。4カ月の在職中、コロナ対策チームのほかのメンバーと衝突することも少なくなかった。
アトラス医師は、トランプ大統領に宛てた12月1日付の書簡で「米大統領の特別顧問としての職を辞する」と表明。同書簡をツイッターで公開した。
米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長ら公衆衛生の専門家たちは、アトラス医師がトランプ大統領に対して、新型コロナに関して誤解を招くような情報や不正確な情報を提供していると批判していた。
スタンフォード大学医学部のアトラス医師の同僚らは30日夜に声明を出し「アトラス医師の辞任は、虚偽や偽情報に対する科学と真実の勝利を意味する」などとして歓迎した。