【ワシントン時事】米大統領選の勝者を正式に決める選挙人投票が14日、始まった。
全米50州と首都ワシントンで行われる投票では、民主党のバイデン前副大統領が当選に必要な538人の選挙人の過半数(270)の票を獲得する見通し。来年1月20日の就任に向け、同6日の連邦議会で行われる集計で正式に当選が決まる。共和党のトランプ大統領の対応が焦点になる。
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先月3日に行われた有権者による一般投票を受けて選ばれた選挙人が、各州の州都などに集まって正副大統領候補に投票。本来形式的な手続きだが、今回はトランプ氏が敗北を認めていない異例の状況で迎えた。
選挙人投票では、トランプ氏が投票結果に従わず州議会に独自に選挙人を選ぶよう共和党議員に働き掛けたと伝えられた。だが、応じる動きはなく、各州は選挙結果を認定。激戦州のバイデン氏勝利確定阻止を目指した訴訟も連邦最高裁で却下された。
トランプ氏は先月、選挙人投票で敗北すればホワイトハウスを去るか記者団に問われ「もちろんそうする」と退任に応じる意向を示唆した。
米メディアによると、選挙人投票は東部ニューハンプシャー州などから順次始まった。14日夕に最大55人の選挙人を擁する西部カリフォルニア州の投票で、バイデン氏の選挙人が過半数に到達する見通し。バイデン氏は同日夜、結果を受けて国民向けに演説する。