韓国政府が推進している“日中韓首脳会議”の年内開催は、事実上 霧散となったことが伝えられた。ジョー・バイデン米国新政府の発足を控え、外交関係者たちの間では 日韓関係改善への期待が膨らんだが、年内の関係改善に“弾み”をつけるのは困難なようである。
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今日(18日) 日韓外交消息筋によると、日中韓首脳会議の年内開催は事実上 霧散となった。日本が菅義偉首相の訪韓の条件として、元徴用工問題の解決を提示したことに加えて、韓国では新型コロナウイルス感染症が拡散しているためである。
ただ 韓国外交部(外務省に相当)は、まだ 決定したことはないという立場である。外交部の報道官は前日の定例会見で「年内開催などを含めた具体的な時期など、日中韓首脳会議開催に関する詳しい事柄については、まだ 決定されたことはない」と語った。つづけて「わが国は 日中韓首脳会議の議長国として、今後もできるだけ早く3か国の望む時期に首脳会議が開催されるよう、最善の努力をしていく」と語った。
韓国政府はこれまで、年内の開催を推進してきた。特に先月には、パク・チウォン(朴智元)韓国国家情報院長と韓日議員連盟所属の議員たちがつづけて訪日し、東京オリンピックと日韓関係正常化を提案し、菅首相の訪韓実現に向けて力を注いだ。
しかし 菅首相は、韓国側の“できるだけはやくムン・ジェイン(文在寅)大統領と会い、ひざを交えて対話することを願う」という提案に対して「よくわかった」という反応だけを示したと伝えられている。元徴用工関連訴訟で敗訴した日本企業の韓国内資産売却に対する韓国政府による「阻止」が保障されなければ、訪韓は困難だという既存の立場を繰り返したということである。
一方 韓国で新型コロナが再拡散していることも、日中韓首脳会議の年内開催を困難にしている要因である。