韓国唯一の人工衛星システム輸出企業「サトレックアイ(Satrec Initiative)」のパク・ソンドン理事会議長とキム・ビョンジン未来技術研究所長、キム・イウル代表(左側から)が27日午後、大田(テジョン)サトレックアイ研究所に集まり、中央日報紙とのインタビューの後でポーズを取っている。同社は1999年、KAIST(韓国科学技術院)人工衛星研究センター出身の人材が集まって設立された。韓国初の衛星であるKITSAT-A(ウリビョル1号)をはじめとする各種科学衛星を独自技術で開発するなど韓国唯一の衛星輸出専門企業だ。最近、ハンファグループのグローバル防衛産業企業「ハンファエアロスペース」はサトレックアイを買収し、現在その最終段階にある。サトレックアイは買収後も現経営陣による独自の経営を続けていく方針だ。フリーランサー キム・ソンテ
今月13日、ハンファグループのハンファエアロスペースが資本金36億ウォン(約3億3700万円)のコスダック(KOSDAQ)ベンチャー企業の株式20%を取得するという計画を公示した。ハンファが公示した株式取得目的は「衛星分野への事業拡張」だった。ハンファ系列会社の仲間入りを果たした「サトレックアイ」は韓国唯一の人工衛星製作会社で、1999年に設立された。今回のサトレックアイ買収はハンファグループの「宇宙産業への本格参入」を知らせる信号だといえる。ハンファエアロスペースは2018年ハンファテックウィンから名前を変えたが、まだ宇宙部門での売上は事実上一度もない。反面、サトレックアイは年間900億ウォンに近い売上で15%前後の営業利益を上げている会社だ。人工衛星の輸出が売上全体の大部分を占めている。ハンファエアロスペースは有償増資に参加する形態で新株を取得し、転換社債を取得した。旧株の売却ではなく、サトレックアイの大株主は誰も「金の座布団」には座れなかった。むしろ持株比率が下がり、2大株主以下に押し出された。創業した会社を育て、大企業に売る既存のベンチャー企業「ヒットストーリー」とは全く違うやり方だ。22日、大田(テジョン)サトレックアイ本社でパク・ソンドン理事会議長(54)とキム・イウル代表理事(52)に会った。
--大企業の系列会社になった。
「われわれのようなスタートアップは創業者の引退後が悩みだ。創業者が会社を離れても会社は永続できるようにするのが夢だった。創業者が死んで子どもに株を譲る過程で、多すぎる相続税のせいでオーナーシップが崩れる会社を多く目にしてきた。宇宙に関心がある大企業に買収してもらうのが現実的な代案だった」
--第三者割当有償増資方式は意外だ。
「ハンファエアロスペースがサトレックアイ発行株式の20%水準を新株で引き受け、転換社債(500億ウォン)も取得し、最終的には約30%の株式を持つことになった。会社の定款で許容している新株発行と転換社債の最上限だ。会社資本金が1000億ウォン以上拡充される。衛星開発に必要な清浄施設を拡大するなど、これまで頭の中で漠然と描いていた事業を実現させる考えだ」
--ハンファが1大株主になれば経営陣が退く場合もあるのではないか。
「私(パク・ソンドン議長)は持株が17%から10%に、キム代表は2%から1%に減った。それでも大丈夫だ。ハンファがわれわれ経営陣をそのまま置くと約束してくれた。ハンファは社外重役として参加する。われわれを専門家として信頼し、任せてくれるということだ」
ハンファグループが買収した韓国唯一の人工衛星製造企業…代表インタビュー(2)