(CNN) バイデン米大統領が新たな駐中国大使に国務省高官や大使などを歴任したニコラス・バーンズ氏、駐日大使に前シカゴ市長のラーム・エマニュエル氏の起用を検討していることが18日までにわかった。
これら人事案の内容に通じる2人の関係筋が明らかにした。バーンズ氏は駐中国大使の最有力候補と位置づけられている。エマニュエル氏はオバマ元大統領の首席補佐官を務めた経歴も持つ。
また、北大西洋条約機構(NATO)への大使にはバイデン氏の国家安全保障問題担当の顧問に以前就いていたジュリー・スミス氏が浮上している。
ただ、これら各大使の人選に関する発表は数週間後になるとみられている。その前に空席となっている国務省内の要職の人事を処理することが優先課題となっているのが理由。サキ大統領報道官は先週、3月までに新たな大使を指名出来るのかは不明との判断を示していた。
米中関係は現在、貿易、人権侵害、軍事や海外での影響力拡大など多数の分野で対立が目立ち、新たな米国大使の職務は試練に満ちたものになるのは確実。ブリンケン米国務長官などは「強い立場」からの対中政策に言及してもいる。
長官は職業外交官の重要性や米外交を活性化させる必要性を強調しており、バイデン氏も大使の選出には政治的な意図や専門職の経歴を融合させた伝統的な手法に戻るとみられている。トランプ前政権では、大使としての適性を無視した政治的な思惑に偏った起用が多かった。