ワシントン(CNN) 米司法省は21日までに、連邦議会議事堂で先月6日に起きた一時占拠事件に関連し、トランプ前大統領の支持者らが首都ワシントンに持ち込んだ武器は野球用バット、消火器、槍(やり)、ナイフやクマ撃退用のスプレーなど多種多数だったことを明らかにした。
裁判所文書でわかった。占拠は武装行動ではなかったとする一部の共和党議員の主張を打ち消す形ともなっている。旗用のさお、刺激性がある化学物質、木製の棒、ホッケー用のスティック、警官から盗んだ防護用の盾やスタンガンなども含まれていた。
これらの武器の一部は議事堂内で警官に対して使われ、押収されてもいた。議事堂襲撃では警官1人が殺害されたが、浴びせられたクマよけスプレーが死因につながったとの見方もある。
また、素手での格闘も発生、十数人の警官が病院に搬送されてもいた。死者は5人、警官の負傷者は100人以上だった。事件の数日後に警官2人が自殺する事態ともなっていた。
議会警察の前責任者は警官は武装した群衆と約1時間戦い、その後に規制線を破られたと明かしてもいた。
警察は議事堂から逃走を図った銃を保持する男性も拘束。裁判所文書によると、この男性は実弾25発も持っていた。護身のためと警察に供述したとされる。
CNNが裁判所文書を分析したところ、ワシントンに来たものの議事堂に侵入しなかったトランプ氏の支持者が非常に危険な武器類を数多く所持していたことも判明。襲撃が起きる直前に議事堂近くで逮捕されたアラバマ州から来た男の容疑者はトラックに銃3丁、火焔(かえん)瓶11本、発煙弾やスタンガンなどを隠していた。