ポスコ、負極材市場で日本押さえ世界トップ目前

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世宗市にあるポスコケミカル負極材工場内部。5階建てビルの高さがある設備で天然黒鉛の表面処理工程が進められる。[写真 ポスコケミカル]
世宗市にあるポスコケミカル負極材工場内部。5階建てビルの高さがある設備で天然黒鉛の表面処理工程が進められる。[写真 ポスコケミカル]

「ポスコといえば銑鉄だが、最先端バッテリー素材も世界トップを目前にしています」。

23日に訪ねた世宗市(セジョンシ)先端産業団地のポスコケミカル負極材第2工場。工場出入口から内部に100メートルほど入ると黒鉛を焼く過程の焼成炉のベルトコンベアが忙しく回っていた。ポスコケミカルのチョン・ギュヨン負極素材室長は「昨年の工場稼動後外部の人がここまで入ったのは初めて。中国を意識しこれまで工場を隠してきた」と話した。チョン室長は「負極材製造は原料である天然黒鉛をコーティングして焼成する工程に技術とノウハウが含まれている。設備そのものが営業秘密」と話した。彼は「関連業界従事者なら構造だけ見れば(ポスコケミカルの)工程が露出しかねずセキュリティを徹底している」とした。

◇昨年のエネルギー素材分野売り上げ144%増

銑鉄から鉄を作ったポスコが未来の新成長分野である電気自動車用バッテリーの核心素材である負極材分野でトップ入りを目前に控えている。ポスコは世界の負極材市場で昨年シェア11%を占めて日本の三菱や日立を抜いて世界4位を占めた。ポスコはいま生産量1~3位である中国BTR、杉杉、紫宸に迫っている。ポスコが2010年に韓国企業のうち唯一天然黒鉛負極材市場に参入してからわずか10年で成し遂げた成果だ。

ポスコは2000年代以降未来の新成長産業として二次電池素材を選定し、投資と技術開発に全力投球してきた。自動車産業が内燃機関車から電気自動車へ移行する転換期に自動車素材事業領域を鋼板からバッテリーに広げたのだ。2019年にポスコケムテックとポスコESMをポスコケミカルとして統合したのに続き、昨年末には投資財源調達に向け1兆2735億ウォンの有償増資を決めた。投資は成果につながり、昨年エネルギー素材分野の売り上げは5333億ウォンで前年比144%増えた。2030年にはエネルギー素材分野だけで23兆ウォンの売り上げを上げるのが目標だ。

負極材分野でポスコと中国の格差は規模の差だ。チョン室長は「生産量は中国の次だが乾燥式コーティング特許をはじめとする技術力と設備単位別の生産能力はわれわれがリードしている。中国は人が介入する工程が結構あるが、ポスコケミカルはすべての工程が自動化されている」と話した。実際に6000平方メートル規模の工場で目に見える労働者は2人だけだった。1交代に10人ずつ、24時間交代で稼動する工場を管理・管制する人数は40人だけだ。

正極材・負極材・電解質・分離膜のリチウムイオン電池4大素材のひとつである負極材の原料には黒鉛が広く使われる。正極材がリチウムイオンソースの化学反応で電気を生産してバッテリーを充電するならば、負極材は微細な黒鉛粒子の間にリチウムイオンを積み重ねておきバッテリーを使う時にこれを放出して電気を発生させる。バッテリー寿命を左右する負極材は黒鉛を扱う技術が核心だ。

ポスコケミカルの負極材第2工場には8基の焼成炉があった。数百本のパイプにつながった5階建てビルほどの高さの設備で、表面処理をした微細な黒鉛粒子は焼成を経て負極材物質に生まれ変わる。しかし20分ほど工程を見たが、目で確認できるのは真っ黒な黒鉛粉末が鉄の箱に入れられベルトコンベアに乗って行くことだけだった。チョン室長は「10マイクロメートル(1マイクロメートルは100万分の1メートル)の微細粒子が先端設備を通じて稼動する過程のため目で識別するのは難しい。見えないが黒鉛はリチウムを多く保存するために丸い形態を帯びている」と話した。

◇「鉄鋼のようにKバッテリー成長も後押しする」

ポスコケミカルは負極材第2工場のすぐそばに第2-2工場を作っている。第2-2工場は第2工場と同じ8基の焼成炉だが工程をさらに先端化し単位面積当たり生産量を増やした。3カ所を合わせた生産規模は6万9000トンになる。ポスコケミカルは天然黒鉛だけでなく今後人工黒鉛とシリコン系負極材分野に進出し、2030年までに26万トンの生産規模を備える計画だ。グループ長のク・ギョンモ氏は「韓国のバッテリー3社が世界の二次電池市場を牽引しており、素材分野もこれとともに成長するとみている。鉄鋼で韓国の自動車産業成長を後押ししたように、バッテリー素材分野でも自らの役割をするだろう」と話した。

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