LG化学が会社創立から初めて四半期営業利益1兆ウォンを達成した。業績発表を控えたロッテケミカル、錦湖(クムホ)石油化学、ハンファソリューションなども1-3月期はサプライズ業績を発表すると予想される。
LG化学は28日、1-3月期業績速報値を公示した。売り上げは前年比43.4%増加した9兆6500億ウォン(約9433億円)を記録した。営業利益は1兆4081億ウォンで前年比584%増加した。売り上げと営業利益とも四半期基準で過去最大値だ。LG化学が四半期基準で営業利益1兆ウォンを突破したのは初めて。先端素材、生命科学、エネルギーソリューションなど主力事業部門がいずれも良好な業績を収め、特に石油化学事業の業績が際だった。LG化学の石油化学部門は売り上げ4兆4352億ウォン、営業利益9838億ウォンを記録した。
業績発表を控える他の石油化学企業も好業績が期待される。証券情報会社Fnガイドは主要石油化学企業4社の1-3月期営業利益合計が2兆1367億ウォンに達すると予想した。前年同期実績である4425億ウォンの5倍水準だ。
ロッテケミカルはプラスチック製品販売が増えて1-3月期に4668億ウォンの営業利益を記録し黒字転換するものとみられる。
昨年1-3月期に営業利益1331億ウォンを記録した錦湖石油化学は今年4453億ウォンの営業利益を上げると予測される。ラテックス手袋の原料であるNBラテックスの需要が急増し売り上げを伸ばした。
ハンファソリューションの場合、太陽光部門が停滞したが化学部門の業績好調で2291億ウォンの営業利益を上げるものと集計された。
新型コロナウイルスの感染拡大が続く中で石油化学事業は昨年末から好調を見せている。使い捨て用品や衛生用品などの使用量が増加し化学製品の需要が大きく膨らんだためだ。自動車や家電製品に使われるABS樹脂と建設用資材に使われるポリ塩化ビニール(PVC)需要も増えた。
また、昨年エチレン生産増設を予告した中国が新型コロナウイルスの余波で計画を先送りし、米国は寒波によりエチレン供給に影響が出たことで韓国の石油化学企業は利益を得ることになった。
石油化学業界は当分こうした好業績が続くと期待する。大信証券の研究委員は「振るわなかった景気が反騰する過程で先制的に回復する業種が石油化学部門だ。使い捨て用品など新型コロナウイルス特需を享受した製品のほか、衣類、合成繊維、タイヤなど昨年振るわなかった製品群の売り上げも増えている。来年までは好況が続きそうだ」と話した。ただ7-9月期からは供給不足現象が解消され業績がやや下落するだろうという見方もある。