「李明博遺産消し」 鉱物価格上昇も海外鉱山を売る韓国政府

By | April 19, 2021


チリ・サントドミンゴの銅鉱山 [中央フォト]
チリ・サントドミンゴの銅鉱山 [中央フォト]

韓国政府が国内公企業の財務改善を目的に海外鉱山の売却を加速している。しかし主要原材料価格が上昇傾向にあり、周辺国が海外資源開発に動いている状況で、韓国だけが急いでいるという指摘が出ている。

産業通商資源部などによると、韓国鉱物資源公社は最近、チリ・サントドミンゴの銅鉱山を売却した。2011年の買収とそれ以降に投資した金額は約2億4000万ドルだが、1億5000万ドルで売却した。投資元金の3分の1以上を失って処分したのだ。

「安価売却」という声が出ているが、政府の意志は強い。過去の政権の無理な資源外交で公企業の鉱物公社の問題が深刻になり、これら鉱山の採算性も良くないというのが売却の理由だ。政府関係者は「該当鉱山はその間、探査を終えて初期開発段階だったが、公社が開発費用を追加で投入する余力がないため売却した」と明らかにした。

◆ニッケル・コバルトなど5年間で倍以上に値上がり

今回のチリ鉱山売却は、文在寅(ムン・ジェイン)政権の海外資源開発政策の方向性を明確にしたという点で意味が大きい。主務部処の産業部はこのほか鉱物公社が保有するマダガスカルのアンバトビーニッケル・コバルト鉱山、メキシコ・ボレオとパナマ・コブレパナマの銅鉱山、オーストラリア・ワイオング有煙炭鉱山などの売却を急いでいる。

しかし資源開発業界からは異なる声が出ている。現政権が「李明博(イ・ミョンバク)元大統領の遺産」という札がついた海外資源開発の否定的な側面ばかりを浮き彫りにしているということだ。買収者と「交渉」する前から鉱山の売却を先に公言し、市場で高い価格を受けるのも難しくなった。

特に最近は主要鉱山の資産価値が再評価されている。主な原材料の価格が急騰しているからだ。鉄・銅・ニッケル・亜鉛など産業的な重要度が高い15の鉱物の価格を指数化した「鉱物総合指数」は15日に2092と、2016年1月(1000)に比べ倍以上となっている。ニッケルやコバルトなどは電気自動車・スマートフォンバッテリーなどに使用される第4次産業革命の核心素材であり、他の鉱石も景気回復に対する期待感から需要が増えている。韓国はこれらを輸入に依存するだけに安定的な確保戦略が欠かせない。鉱山の売却よりは保有が長期的にプラスになるという分析が出ている背景だ。

周辺国は韓国とは異なる方向に動いている。中国は昨年、海外資源開発企業のM&A(企業の合併・買収)に107億ドル(約1兆1650億円)の資金を投入した。日本は昨年、海外資源探査予算として1960万ドルを投入したが、これは2016年(650万ドル)比で3倍以上の金額だ。米国もトランプ前大統領に続いてバイデン大統領までがレアアース(希土類)確保案を準備するための行政命令に署名するなど、政権を超越して核心資源の確保に注力している。すべて主要資源保有国の原材料武器化に対応するための措置だ。

一方、韓国は逆に進んでいる。産業通商資源部が尹永碩(ユン・ヨンソク)国民の力議員に提出した資料によると、国内エネルギー・資源公企業の昨年の海外資源開発投資額は7億1300万ドルと、2011年(70億3100万ドル)の10分の1水準だ。

実際、「海外資源開発基本計画」を初めて樹立し、政府が海外資源に視線を向け始めたのは金大中(キム・デジュン)政権当時だった。盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領はロシア・ブラジル・チリなど17カ国を訪問し、資源外交に積極的に取り組んだ。鉱物公社が売却しようとするアンバトビー・ボレオ鉱山の投資決定も盧武鉉政権当時にしたものだ。

匿名を求めた資源開発業界の関係者は「もちろん李明博政権当時の海外資源開発事業が過熱し、一部の事業は経済成果の透明性に欠陥があったことを看過してはいけない」とし「しかし海外資源開発を無条件『積弊』と見なして、いま成果が出ないからといって主要鉱山を処分するのは性急な動き」と述べた。

◆「政治論理でなく長い呼吸で政策展開を」

特に資源がなく技術で生きるため対外衝撃に脆弱な韓国にとって、安定的な原材料の確保は生存問題だ。こうした点で海外鉱山の玉石を分けて、やむを得ず売却する場合、戦略的時期を確かめてみるべきだという主張が出ている。

資源開発専門家のカン・チョング仁荷大エネルギー資源工学科招聘教授は「海外資源の開発は10-30年過ぎてこそ実を結ぶ超長期政策であるため、特定の時点に成否を評価すべきでない」と指摘した。続いて「今のように政権によって海外資源開発政策が何度も変われば、独立的な意思決定は難しくなり、これまで築いてきた人的力量やネットワークが崩れる」とし「過去に高い授業料を支払って海外資源開発ノウハウを取得しただけに、もう政治論理に振り回されない長い呼吸の海外資源開発政策を樹立する時」と述べた。



Source link

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *