中国の制御不能ロケットが大気圏に再突入した。中国軍の公式発表だけならば信用ならないが、米軍の運用サイトも同じ地点を指し示していた。その場所は…インド洋、しかも“モルディブの北部”だそうだ。地図で見れば分かるが、モルディブの北部数百kmにはインドが存在する。つまりこの狭い範囲に落ちたわけで、下手をすればインド亜大陸に墜落していた可能性があるのだ。
中国のロケット残骸、インド洋に落下と国営メディア NASAは批判
5/9(日) 12:42配信 ロイター
[北京 9日 ロイター] – 地表に落ちることが懸念された中国の大型ロケット「長征5号B」の残骸は9日、モルディブ沖のインド洋に落下した。中国国営メディアが、中国有人宇宙事業弁公室の話として伝えた。米航空宇宙局(NASA)は、宇宙ごみの扱い方を巡って中国を批判した。
中国国営メディアによると、残骸は北京時間午前10時24分(日本時間午前11時24分)に大気圏に再突入。東経72.47度、北緯2.65度の地点に落下した。モルディブ諸島西方の海上に当たる。大部分は大気との摩擦で燃え尽きたという。
追跡を続けてきた米宇宙軍司令部は、ロケット残骸がアラビア半島上空で大気圏に再突入したことを確認したが、破片が陸地や海上に落下したかどうかは不明としている。ウェブサイトに発表した声明では「米宇宙軍司令部は、衝突の正確な場所や破片の大きさについて公表しない。いずれも現時点では不明である」とした。
米航空宇宙局(NASA)のネルソン長官は大気圏再突入後に声明を発表し「宇宙開発を行う国は、宇宙物体の大気圏再突入が地上の人々および財産に及ぼすリスクを最小限にする一方、それらの運用に関する透明性を最大限に高めなければならない。中国がスペースデブリ(宇宙ごみ)に関して責任ある基準を満たしていないことは明白だ」と非難した。
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中国ロケット残骸、インド洋に落下との情報。アメリカ軍運用のサイトは「Good night!」
5/9(日) 13:43配信 ハフポスト日本版
中国のロケット「長征5号B」の残骸が地表に落下する恐れが指摘されていた問題で、アメリカ軍が運用する「Space Track」は「ロケットは落下した」とツイートした。
Space Trackはツイートで、ロケットはモルディブ北部のインド洋に落下したと発表。「今回の再突入に関してはこれが全てだ。世界中のフォロワーに感謝します。おやすみ!」とした。
一方、中国メディアは宇宙当局の発表として、日本時間の午前11時24分に残骸が大気圏に再突入したと報道。大部分は燃え尽きたとし、落下地点はインド洋だとした。
長征5号Bは、中国独自の宇宙ステーション建設のため、4月29日に打ち上げられていた。
地図上で見れば分かるニアミスぶり
ここで地図を見てほしい。
東経72.47度、北緯2.65度をポイントした。モルディブと地図上に明記された場所からインド亜大陸まで長くても1,000kmもない。もしも落下地点が少しでもずれればインドやスリランカに墜落した可能性は否定できない。中国とインドの関係が加速度的に悪化している中で、このニアミスとしか言いようがない場所への墜落は意図的のように思えてならない。
ネットユーザーの反応では、大部分が燃え尽きたという部分に突っ込みが入っていた。つまり一部分は燃えずに海にそのまま落ちたということになる。中国が特殊な技術で完璧に燃え尽きると嘘をついていたことも分かった。沖縄の米軍基地報道と比較して、数グラムで大騒ぎするマスコミも数トンには沈黙すると皮肉めいたことも書かれていた。中国の暴走を止めなければ世界がさらにおかしくなるだろう。