ワシントン(CNN) 米国防総省によると、イラン沖のホルムズ海峡で10日、イラン革命防衛隊の海軍艇の一群が米海軍艇の船団に異常接近し、米軍側が警告射撃を繰り返した。
国防総省の報道官が記者団に語ったところによると、誘導ミサイル潜水艦「ジョージア」を護送していた米海軍艇6隻に、イランの高速戦闘艇13隻が急接近した。
米軍側は既定の手順に基づき無線などで警告。そのうえで、イラン艇が約270メートル以内と約140メートル以内まで近づいた計2回にわたり、沿岸警備艇から計30発の警告射撃を行った。2回目の射撃の後、イラン艇は接近をやめたという。
イラン艇はこれまでも米軍艇への異常接近を繰り返してきた。先月末には、ペルシャ湾でイランの海軍艇が米軍艇から約62メートル以内の距離まで近づいていた。
イランをめぐっては、2015年核合意の当事国がウィーンで、米国の復帰とイランの合意順守に向けた協議を続行中だが、交渉は難航している。
CNNは先週、米政権がイラン資産10億ドルの凍結解除を検討していると伝えた。イランへの制裁を部分的に緩和することで、交渉の進展を促す意図があるとも指摘されている。