ウェブトゥーン(ウェブ漫画)プラットフォーム「ピッコマ」は日本進出4年で1位ウェブトゥーンプラットフォームの座についた。[写真 カカオジャパン]
グローバル・ウェブトゥーン(ウェブ漫画)プラットフォーム「ピッコマ」を運営するカカオの子会社カカオジャパンが約8兆8000億ウォンの企業価値を認められた。外部から約6000億ウォン規模の投資を受けることになりながらだ。カカオの海外子会社のうち、外部からの輸血(投資)を受けるのはカカオジャパンが初めてだ。
20日、カカオは、カカオジャパンがアンカー・エクイティ・パートナーズと海外の政府系ファンドから約6000億ウォン規模の投資を受けると発表した。今回の投資で認められたカカオジャパンの企業価値は約8兆8000億ウォン。これは時価総額基準ではKOSPI(韓国総合株価指数)40位圏に相当する。ピッコマは2016年4月に日本で公開されたウェブトゥーンプラットフォームだ。
公開初期の一日取引額が200円の日もあったピッコマは、カカオ独自のビジネスモデル「待てば無料」を適用し、カカオページの人気作品『俺だけレベルアップな件』などが成功を収めて成長に弾みがついた。ピッコマの取引額は2018年約630億ウォンで、2019年1440億ウォン、昨年4146億ウォンと垂直上昇した。今年1-3月期には取引額1521億ウォン、一日の最大取引額45億ウォン(5月5日基準)を記録した。業界関係者は「今年初めの時点ですら、投資業界はカカオジャパンの価値を5兆~6兆ウォン程度と見積もっていたが、売上成長の勢いは依然と続き、カカオのグローバル知識財産権(IP)事業に対する期待が大きくなって企業価値を高く認められたようだ」と話した。
カカオはシンガポール・中国・日本・オランダ・米国などに31社の海外従属企業を保有しているが(2020年末基準)、外部直接投資の誘致なく親会社カカオの資金を注ぎ込んできた。今回の投資はカカオ海外子会社にとって初めての投資誘致ケースとなる。
カカオのペ・ジェヒョン首席副社長(CIO)は「カカオジャパンの投資誘致は今年日本コンテンツ企業のうち最大価値、最大規模」とし「今回確保した資源を基に、日本だけでなくグローバル競争力を持っているIPを積極的に確保し、新事業に攻撃的に投資して、カカオのグローバル影響力を拡大する」と話した。カカオジャパンの金在龍(キム・ジェヨン)代表も「プラットフォームとクリエイターの育成にさらに果敢に投資する」と明らかにした。
今回の投資を主導した香港系ファンドのアンカー・エクイティ・パートナーズはカカオエンターテインメントの2大株主(持株率20.49%)でもある。2016年カカオページに1250億ウォン、昨年カカオMに2100億ウォンを投資した。昨年11月にはカカオバンクにも2500億ウォンを投資した。アンカー・エクイティ・パートナーズがカカオジャパンの投資のために作ったファンド名は「ライアン&フレンズファンド」だ。カカオの代表キャラクター「ライアン」をファンド名に使った。今回の投資でライアン&フレンズファンドはカカオジャパン株7.8%を保有する3大株主となる。親会社カカオの持分率は72.9%だ。
カカオジャパンの価値が市場予想を上回り、カカオジャパンの2大株主(持株率18.2%)であるカカオエンターテインメントにも注目が集まっている。カカオエンターテインメントは来年をめどに企業公開(IPO)を準備中だ。投資業界では概略7兆~10兆ウォンの企業価値があるとみている。だが、カカオジャパンが予想よりも高い企業価値評価を受けて、それ以上のことも視野に入れることができるようになった。カカオエンターテインメントのイ・ジンス共同代表は先月ブルームバーグとのインタビューで「米国証券市場上場の可能性を検討している」とし「来年の企業価値は20兆ウォン以上になるだろう」と明らかにしていた。