(CNN) 米政府は22日までに、イランによる偽情報の拡散に関与していたとされる数十件のウェブサイトを差し押さえた。米司法省が同日夜に確認した。
司法省は声明で、「イラン・イスラム・ラジオ・テレビ連合(IRTVU)」が使用する33のサイトと、イスラム教シーア派武装組織「カタイブ・ヒズボラ(KH)」が運営する3サイトについて、米国の制裁に違反したため裁判所の命令に基づいて差し押さえたと述べた。
イラン国営の英語放送「プレスTV」などのウェブサイトにアクセスしようとすると、差し押さえの通知が表示される。
イラン政府系のファルス通信は同日、米国が「プレスTV」や、イエメンのイラン系反政府武装組織フーシが運営する「アルマシラ」、アラビア語メディアの「アルアラム」など、複数のニュースサイトを遮断したとツイートした。
プレスTVもツイッターを通し、イランや周辺地域のテレビ局のサイトに米政府による差し押さえのメッセージが表示されていると伝えた。
イランでは先週の大統領選で保守強硬派のライシ師が当選し、バイデン米大統領と会談する予定はないと表明している。
バイデン政権は現在、2015年のイラン核合意への復帰に向けた交渉を進めている。国務省報道官は21日、ライシ師の当選が交渉に影響を及ぼすことはないとの見方を示した。