韓経:「23年働いてこれほど大きな動きは初めて」…韓国の買収合併市場が最大の好況(1)


上半期の韓国の買収合併取引件数と金額が過去最大規模に達したものと集計された。海外企業買収件数も過去最も多かった。韓国企業は非主力資産をわれ先に売りに出して実弾を確保し、核心事業と未来新産業分野の市場支配力を高めるため売り物件をあさっている。プラットフォーム分野の買収合併競争も今年熱く燃えている。

韓国経済新聞の資本市場専門メディア「マーケットインサイト」によると、上半期基準で買収合併(本契約締結、経営権取引基準)取引は160件で、集計を始めた2012年以降で最も多かった。取引金額も52兆9000億ウォンで過去最大だった。上半期にすでに昨年1年間の全取引額52兆5709億ウォンを上回った。500億ウォン以上の取引は昨年上半期の39件から今年上半期には77件で2倍近くに増加した。

大企業は核心事業強化に向けた買収合併に数兆ウォンの現金を投じ熱気に火を付けた。新世界グループは3兆4000億ウォンを投じてイーベイ・コリアを買収し、ネイバーショッピングを追う電子商取引の強者に跳躍した。SKグループは昨年末にSKハイニックスがインテルのNAND型フラッシュ事業部門買収に10兆ウォンを投じたのに続き、今年は廃棄物業者4社を買収した。

「ライジングスター」の躍進も目立った。新生ファンド運用会社のセントロイドPEは世界3大ゴルフブランドのテーラーメイドを1兆9000億ウォンで買収し、BTS(防弾少年団)所属事務所のハイブはジャスティン・ビーバー、アリアナ・グランデが所属するレーベルのイタカホールディングスを1兆ウォンで買収した。取引規模1兆ウォン以上のメガディールも上半期に7件で過去最も多かった。

国境を越えた取引も上半期に27件で過去最多だった。ネイバーのウェブ小説プラットホームのワットパッド買収(6800億ウォン)、動画メッセンジャー「アザール」を運営するハイパーコネクトの売却(1兆9000億ウォン)が代表的だ。

下半期にも1兆ウォン単位の買収合併が続く見通しだ。ここに、大宇建設、ハンオンシステム、ヒュージェルなど大型企業が売却手続きを進行中だ。

◇買収合併すでに50兆ウォン…企業がコロナ発の激変に「素早いハンター」に変身

「投資銀行業界で23年働いてこうした大きな動きは初めてだ。いつになく多い買収合併が進められ、取引のパラダイムもがらりと変わった」(クレディスイスのイ・チョンギ副会長)。

1年余りの間に企業は買収合併市場で前例がないほどせわしく動いた。韓国ではほぼ毎週大規模買収戦が進められ、新型コロナウイルスで航空便の運航が減少した状況でも過去最大水準の海外企業買収が進められた。新事業・核心事業で圧倒的トップに上がる機会を確保した企業は兆単位の取引も一気に断行した。一方では数十年間営んだ事業を未練なくたたんだ。プラットフォーム企業らは今年とりわけ頭角を現わした。ネイバーとカカオは意志決定速度と柔軟性を基に企業狩りを進め海外に市場を拡張した。今年に入り買収合併市場が見せた特徴だ。

◇体格の代わりに速度…柔軟になった企業

企業はいっせいに資産軽量化に出た。LGは昨年中国・北京の核心資産である北京ツインタワーを売却し、LG化学の偏光板事業も整理した。今年初めにはスマートフォン事業からの撤退を決めた。代わりにLGエレクトロニクスがグローバル企業のマグナと合弁会社を設立し車両電装事業に重点をシフトする新たな構図作りに入った。

SKは母体である「通信と石油精製」も下ろす変化を断行した。SKルブリカンツに続きSK総合化学の株式まで売却し資産効率化に出た。SKテレコムはこれ以上通信企業として残らないとして会社を通信会社と投資会社に分けた。パク・ジョンホ社長を含む核心師団は通信会社の代わりに投資会社へ席を移し買収合併の成果により市場で評価を受けたいと宣言した。

韓経:「23年働いてこれほど大きな動きは初めて」…韓国の買収合併市場が最大の好況(2)



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