輸出品運ぶ船がない…コンテナあふれる駐車場が倉庫になった=韓国(1)


温水洗浄便座を生産するアイゼンの金浦工場駐車場全景。世界的物流大乱が始まった昨年7月に商品保管用コンテナを用意して製品を保管している。物流大乱前は見られなかった光景だ。カン・ギホン記者
温水洗浄便座を生産するアイゼンの金浦工場駐車場全景。世界的物流大乱が始まった昨年7月に商品保管用コンテナを用意して製品を保管している。物流大乱前は見られなかった光景だ。カン・ギホン記者

駐車場は40フィートコンテナ4個が占領した。生産した温水洗浄便座を保管するため昨年7月にレンタルしたものだ。8人が使っていた2階の事務室は資材用倉庫に変えた。世界的な物流大乱にある中小企業工場が取った苦肉の策だ。

京畿道金浦市(キョンギド・キンポシ)にあるアイゼンの工場では厳しい暑さの中で輸出用温水洗浄便座生産で息をつく暇もなかった。アイゼンは自社ブランドと製造者開発生産(ODM)で内外の主要ブランドに温水洗浄便座を供給する中小企業だ。工場付設の倉庫前ではフォークリフトが輸出商品をコンテナに積み込んでいた。

昨年下半期から始まった世界的物流大乱で輸出中小企業が弱り切っている。新型コロナウイルスの収束を期待した各国で物流量が急増したためだ。ここにスエズ運河事故などが物流難をあおった結果だ。この日会ったアイゼンのユ・ミョンジェ副社長は「昨年下半期に物流大乱が始まってから輸出用製品を保管する所がなくなりコンテナを借りて保管している。コロナ前は生産すればすぐ輸出船積みが可能で在庫管理をする必要はなかったが、昨年下半期からは船積みスケジュールに生産日程を合わせなければならない状況」と話した。

◇コンテナ借りて駐車場に置き輸出商品保管

この会社の米国向け輸出はコロナ以降に明確に増加した。2019年の対米輸出額は90億ウォン水準だったが昨年は180億ウォンに増えた。トイレットペーパー不足を経験した米国人が温水洗浄便座のメリットを経験してから輸出が急に増加したという。2019年に300億ウォン水準だった売り上げは昨年384億ウォンに増えた。

ユ副社長は「昨年のブラックフライデーの時は米国のバイヤーに在庫がなくて商品を売れなかった。ところが今年に入って注文が入ってきても船舶を確保できないため素早く対応できずにいる」と悔しがった。現在もニューヨーク港基準で対米輸出は1カ月ほど船積み日程が滞っている。米国の温水洗浄便座普及率は1%未満にすぎず、市場攻略に積極的に出る機会が訪れたが物流大乱に足かせをかけられた格好だ。

アイゼンは今月24日、10TEU(1TEU=20フィートコンテナ1個)分の温水洗浄便座を輸出する予定だ。貿易協会とSM商船が作った中小企業海上運送支援事業に選ばれ米国行きコンテナをどうにか用意した。ユ副社長は「われわれのような輸出中小企業の立場では、政府が臨時物流倉庫などを安く支援してくれれば少しは楽になれそうだ。物流大乱が長期化する場合どのように対応するかが最も大きな悩み」と話した。

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