(FNN プライムオンライン)
FNN記者のイチオシのネタを集めた「取材部 ネタプレ」。今回は、社会部宮内庁担当・宮﨑千歳記者が、愛子さまが初めて和歌を寄せられた歌会始の「疑問と秘話」を伝える。
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歌会始のお題を決めるのは陛下
社会部宮内庁担当・宮﨑千歳記者:
1月18日、新春恒例の宮中行事である「歌会始の儀」が、皇居宮殿の松の間で行われました。
歌会始の儀:
年の初めに~
「窓」~
社会部宮内庁担当・宮﨑千歳記者:
この「年の初めに~」という第一声ですとか、メロディーのような独特の節回しは聞いたことがあるという方も多いと思います。歌会始というのは、「決まったお題に沿った和歌を年の初めに詠む会」で天皇皇后両陛下や皇族方のほか、応募して選ばれた一般の人また歌人などが出席しています。
歴史と伝統のある歌会始について、「えっそうだったの!」というポイントや謎、また両陛下や愛子さまと和歌の秘話についてご紹介します。
まずは、歌会始のお題についてです。歌会始では、毎回決まったお題があり、2020年は「望」、2021年は「実」、2022年は「窓」でした。
このお題、誰が決めるのかと言いますと天皇陛下です。毎年、歌人が陛下に複数の候補をお挙げして、陛下が「分かりやすいかどうか」「一般の人が歌にしやすいかどうか」を考慮して、一つお決めになります。
加藤綾子キャスター:
そうなんですね!知らなかったです。
社会部宮内庁担当・宮﨑千歳記者:
お題にも陛下の思いが込められています。
加藤綾子キャスター:
選考に応募するには、何が基準みたいなのもあるんですか?
社会部宮内庁担当・宮﨑千歳記者:
あります。半紙を横にして、毛筆で縦書きに書いたものを宮内庁の方に送るんです。全国からどのくらい応募があったかというと、2022年は選考対象になったものは1万3830首でした。
「あること」をすると入選しても失格に…
社会部宮内庁担当・宮﨑千歳記者:
応募の中から、歌人などが優れた10首を選びます。これまでに、中学1年生から高齢者の方まで幅広い世代が入選しています。
選ばれた10人は、当日宮殿に招かれて、両陛下の前で歌が読み上げられるという晴れ舞台が待っているんですが、せっかくこの難関を突破しても、あることをすると失格になってしまいます。
それは、どういうことかといいますと、「歌の内容を事前に漏らしてしまうこと」なんです。
陛下の前で初めて発表するというのが条件なので、例えば年賀状や出版物に先に載せてしまったり、嬉しさのあまりSNSに書き込んでしまったりすると失格になるので注意が必要です。
加藤綾子キャスター:
嬉しさは自分の中に閉じ込めて、噛み締めてということですね。