広島県警察本部
広島県警は18日、広島県福山市の50歳代の男性医師が、トラブル解決金名目などで約1億3800万円の特殊詐欺被害に遭ったと発表した。1人当たりの被害額では、県内で過去最多という。県警は詐欺容疑で捜査している。
発表では、男性は昨年10月、「NTTファイナンス。未納料金が発生」と記された携帯電話のショートメールを受信。表示された連絡先に電話すると、同社関係者をかたる男らから未納料金の支払いを請求された。
男性はその後、携帯電話がコンピューターウイルス「ランサムウェア」の発信元になっていると告げられ、他県警を名乗る男らに「示談金を払って」「ハッキングされた。資産を安全な口座に移して」などと迫られた。男性は今月7日までに計百数十回、指定口座に入金した。
男性は同17日、男と連絡が取れなくなり、県警に相談し、被害が判明した。
県警によると、NTTファイナンスをかたる架空請求詐欺は相次いでおり、県警は「身に覚えのないお金を請求されたり、資産状況を聞かれたりしたら、警察に相談してほしい」と呼びかけている。