高梨沙羅(AP)
現在開催中の北京五輪で日本の高梨沙羅(クラレ)ら4チーム計5選手は7日、ノルディックスキー・ジャンプ混合団体でスーツ規定違反のため失格。高梨は太もも部分が規定寸法の最大許容差(体からプラス2~4センチ)より2センチ大きかったと判断された。
【写真】アガ・バチコフスカ機材検査官はこんな人
この惨劇を受け、国際スキー連盟(FIS)は機材検査(マテリアル・コントロール)のルール変更を議論しているという。11日の独放送局ARDなどが報じた。
独スキー協会のヒュッテル・スポーツディレクターは「ルール変更については、現時点で(FISも含めて)広く繰り返し議論している最中だ。全ての手順が変えられ、(今回の2回目ジャンプの高梨のように)スタートゲートに座る選手が失格処分になっているような状況をつくってはならない。早ければ、来年にもルール変更を実施できると思う」と語った。
仏放送局ユーロスポートによれば、具体的には、これまでの機材検査は検査官が選手をランダムに選んで行っていたが、これを全選手に対して競技の直前に行うことが検討されている。この手法だと「検査後に選手がスーツを着替える可能性を排除できない」と懸念されてきたため、この点をどう解決するかが問題だという。また、ジャンプ直前の全選手への検査は物理的に不可能だという。
さらには、同局がスキージャンプ関係者らの話として報じたところによれば、他にも「スーツの規制自体を緩める」「事前に3Dスキャナーを用いてスーツの形状を記録しておく」など変更候補も考えられる。
中日スポーツ