「グレートリセットの議論に敬意」
1月18日、午後8時から約40分間、岸田文雄内閣総理大臣は、世界経済フォーラム(WEF)によりオンライン形式で開催された「ダボス・アジェンダ」に出席し特別演説を行ったところ、概要は以下のとおりです。
このダボス会議でも the Great Reset、ステークホルダー資本主義など先見性をもった活発な議論が行われてきており敬意を表します。
米国のバイデン政権のビルド・バック・ベター、EUの次世代EUも、同じ目的をもった歴史的な社会変革のイニシアティブだと理解しています。
冒頭、岸田総理大臣は、国民や現場とのコミュニケーションを大事にしつつ、攻めの姿勢でスピーディーに政策を打ち出す政治スタイルで(略)。
その上で、岸田総理大臣は、現代の諸課題を指摘し、民主主義の普遍的な価値観を守りながら、新しい時代に向けて経済社会を大きく変換していく決意を述べるとともに、経済社会変革の推進のため世界のリーダーが協調する重要性を強調し、「新しい資本主義」によって世界の流れをリードするとの思いを持って資本主義の進化の実例を示していく考えを述べました。
また、岸田総理大臣が目指す「新しい資本主義」では、日本が直面する歴史的挑戦の全体像を分かりやすく示した上で、市場や競争に全てを任せるのではなく、官と民が経済社会変革の全体像を共有しながら、変革のために協働していくことを重視しており、投資を引き出す新しい仕組みや付加価値分配のあり方を変えるための新しい仕組みとともに、「成長と分配の好循環」を本格的に回していく旨を述べました。
さらに、岸田総理大臣は、具体的な取組として、グリーン社会の実現、デジタル化の推進、これらのカギとなる人への投資の施策を紹介した上で、包摂的な日本経済の変革を大胆に進め、日本経済の弱点と言われている分野の克服に、国民の挑戦と投資を集中的に引き出していく仕組みをデザインし、実装していく旨述べました。
シュワブWEF会長からは、岸田総理大臣の出席を歓迎した上で、日本とWEFとの長年にわたる協力関係を評価するとともに、経済社会変革に向けた包括的な取り組みに期待している旨述べました。(外務省抜粋)
岸田「グレートリセットの先の世界へ」
今、我々は、Great Resetの先の世界を描いて行かなければなりません。
新しい時代を切り拓くためには、価値観や置かれている状況、立場の違いを超えて対話を積み重ねることで、多くの人が、信頼によってつながることが極めて重要です。
ダボス会議は、長年にわたり、まさに、そうした精神を体現する場として、世界中の政治、経済のリーダーを惹きつけてきました。
今後、ますます、政治と経済が、それぞれの立場を超え、共に「公」について議論をし、行動していくことが重要になる中で、この場の重要性が高まっていくと確信します。
シュワブ会長はじめWEFの皆さま、聴衆の皆さまの益々の御発展を祈念し、私のスピーチとします。