救助を求める通報があった「知床遊覧船」の観光船「KAZU Ⅰ」(同社ホームページから)
北海道・知床半島沖で観光船「KAZU Ⅰ(カズ・ワン)」が遭難し、11人が死亡、15人が行方不明になった事故で、運航会社「知床遊覧船」の桂田精一社長は26日、27日午後1時半に乗客の家族への説明を行い、同3時半には記者会見を開くと国土交通省などに伝えた。
【写真】観光船「KAZU Ⅰ」を保有する会社
一方、現場周辺の海域で水中音波探知機(ソナー)の反応が複数あったことが同日、海上保安庁などへの取材で分かった。このうち救助を要請した付近の海底を潜水調査したが荒天のため中断。海保関係者はこの場所でカズ・ワンが見つかる可能性は低いとの見方を示した。海上での捜索は続け、不明者の発見を急ぐ。
海保によると、反応があったのは、カズ・ワンが救助を要請した「カシュニの滝」付近の沖合など。海保の潜水士が26日午後0時半ごろから、捜索を始めたが、中断した。こことは別のポイントでは、100メートルより深い場所でも反応があったという。海底の複雑な地形が反応した可能性もあり、海保は慎重に確認を進める。