参院選東京選挙区主な出馬予定者
作家の乙武洋匡氏(46)が今夏の参院選に出馬する意向を固めたことが18日、スポーツ報知の取材で分かった。6年前に出馬を検討していた東京選挙区に無所属で挑む。19日午後9時から自身の公式YouTubeチャンネルで「重大発表を行う」としており、自らの意思を明らかにする見通し。20日には都内で記者会見する予定もある。自民党が元おニャン子クラブの生稲晃子氏(54)を擁立するなど混戦とみられていた東京選挙区は、乙武氏の参戦でかつてない大激戦になりそうだ。
【写真】早速街頭演説デビューを済ませた生稲晃子氏
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乙武氏の出馬で参院東京選挙区(定数6)は全国一の大激戦区となる。6年前は自民2、民進2、公明、共産で議席を分け合った。今回、知名度が高い乙武氏が台風の目となることは確実だ。
自民党は2回目の当選を目指す元ビーチバレー五輪代表の朝日健太郎氏と、知名度のある生稲晃子氏を公認。朝日氏は菅義偉前首相、生稲氏は安倍晋三元首相から支援を受ける。固い支持基盤を持つ公明党は竹谷とし子氏(現職)を立て、自公で3議席キープを目指す。
野党の立憲民主党は、2期連続トップ当選の蓮舫氏と新人の松尾明弘氏を擁立。3年前の参院選は維新が議席を獲得し、立民は1議席にとどまった。蓮舫氏に票が偏る恐れがある。
自民、公明、立民の各1議席獲得は固い情勢だが、残る3議席はし烈な争いになりそうだ。共産党は国会論戦で名を売った現職の山添拓氏を立て、1議席死守に必死。東京都の小池百合子知事が看板の都民ファーストの会は代表の荒木千陽氏を擁立し、負けられない戦い。衆院選で議席を伸ばした日本維新の会も勢いは衰えていない。山本太郎氏率いる「れいわ新選組」も山本氏自らが出馬する可能性がある。
乙武氏は無所属で出馬する意向で組織票は見込めないが、東京選挙区独特の“空中戦”を制し、上位当選も視野に入る。
報知新聞社